カードコラム「ビッグ・シールド・ガードナー」

「攻 100 守 2600 戦士族・効果 裏側表示のこのカード1枚を対象とする魔法の発動を無効にする。その時、このカードは表側守備表示になる。攻撃を受けるとダメージステップ終了時に攻撃表示になる。」

 

 

言わずと知れた、壁モンスターの筆頭。その能力に秘められた意外な強さと弱点を知ることで、より一層このモンスターを使いこなすことができるだろう。

 

攻撃度
防御度 ☆☆☆☆
コンボ性 ☆☆
総合評価 ☆☆☆

 

長所:相手の魔法を無効化できる。

短所:2体以上のアタックを止められない。

相性のいいカード:マジック・ドレイン、追い剥ぎゴブリン、暗黒の扉。

相性の悪いカード:スケープ・ゴート、光の護封剣

 

長所と短所は上に挙げた通りである。ではそれぞれを検証してみよう。

 

 

1・長所

 

キラスネの制限解除で(1/8現在)、死者への手向けを使うデュエリストが増えた。

だが、それはビッグ・シールド・ガードナーの台頭をも同時に示唆している。

 

ビッグ・シールド・ガードナーは、抹殺の使徒、死者への手向け、心変わりなどの強力な魔法を無効化する力を持っている。
特に心変わりを無効化できれば、そのデュエルをかなり優位に
進めることが可能だ。

手向けを使う人が増えたということは、すなわちガードナーがその力を発揮する機会が増えたということである。

それを逆手にとれば、相手の貴重な魔法を無駄打ちさせることができるのである。

 

このゲームにおいて、魔法の無駄打ちほど結果に響くミスもない。

たとえばサンダー・ボルトでモンスターを全滅させておいてラッシュをかけようとし、その直後に羊を呼び出されてしまってはサンダー・ボルトが無駄になってしまう。
こうなるとそのデュエルでは、無駄に手札を消費したほうが俄然不利になる。

ビッグ・シールド・ガードナーは、こうした魔法の無駄打ちを誘える、数少ないカードなのである。

 

2・短所

 

むろん、このカードにも短所は存在する。☆4でありながら、2600という驚異の守備力を誇るガードナーだが、一旦攻撃されると攻撃表示に変わってしまい、2体目以降の攻撃を防ぎきれない。
また、ガードナー自身には攻撃能力は皆無であり、せいぜい団結の力の補助役ぐらいにしかなれない。

こうした点が、スタンダードではやや敬遠されがちな理由ではないだろうか。

だが、暗黒の扉を使えば、2体目の攻撃を封じることができるため、この弱点を補うことができる。
ただ、暗黒の扉自体がスタンダードには入りにくいカードのため、やはりこのコンボは特殊なデッキでしか見かけないのも事実である。

さらに、スケープ・ゴートとは多少相性が悪い。
スケープ・ゴートのコラムで述べたゴブリンと同じで、ガードナー守備時に羊を発動すると、ブラック・ホール等で消さない限り、攻撃に転じることができなくなってしまう恐れがあるためだ。

なるべく自分の場を埋めてしまうことがないように気をつけたい。

また、光の護封剣も若干ながら相性がいいとはいえない点を持っている。
攻撃、除去されてナンボのモンスターなので、護封剣を張ってしまってはその意味がなくなってしまう。

 

3・どのように使うか。

 

ガードナーは、それ自身がかなり場持ちするモンスターである。だが、2体以上のラッシュに弱いため、場持ちさせるためにはそれなりのケアが必要となる。
例えば、守備罠の投入である。魔法の筒、ミラーフォース、和睦の使者、などが一般的であろう。

これらとの組み合わせであるが、

1体目の攻撃をあえて喰らってから発動する、という使い方が面白い。

ガードナーを一撃で倒せる☆4モンスターは存在しないため、あえて最初の攻撃を喰らうことで相手にカウンターダメージを与えるのである。
その上で相手が2体目の攻撃を繰り出してきたとき、罠を発動する。
筒を発動できれば、相手はこのターン、ガードナーを倒せずダメージだけを食らったことになり、こちらとしては有利にデュエルを展開できる。

 

 

4・ハンデスとの相性

 

 

あまり知られていないことだが、実はガードナーはハンデスとも相性がいい。

その中心となるコンボは、追い剥ぎゴブリン、またはマジック・ドレインを使ったコンボである。

おそらく使い方はわかると思うが、その守備の高さを利用して、相手の攻撃時に追い剥ぎゴブリンを発動すれば、相手はほぼ確実に手札を1枚落とす。
この意外なガードナーの奇襲に、相手は多少なりともうろたえるに違いない。

また、マジック・ドレインを伏せておけば、相手が除去魔法発動⇒ドレイン発動⇒手札を捨て魔法発動⇒がードナー効果により結局は無効化。というコンボが可能になる。

手向けを使ってきたなら、相手は最終的に3枚の手札を消費してガードナーを破壊できなかったことになり、これもまた手札差というアドバンテージを稼ぐのに有効なやり方であることがわかっていただけるだろう。

 

 

5・まとめ

 

このように、守備的と思われがちなガードナーだが、実は他のカードとの組み合わせ、プレイング次第で、意外な奇襲をかけることが可能になる。
それが反撃ラッシュの狼煙になることも少なくないため、使い方次第では守備から攻撃へ転じるためのカードといってもいいのだ。

だがしかし、弱点は弱点として、確かに存在する。それをどう克服していくかが、ガードナーを使う上での最大の課題と言えるだろう。

 

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