対手札破壊デッキ構築理論
ハンドデストロイ(手札破壊)。
現在の混沌とした遊戯王の中にあってもなお、最強デッキの一つに数えられるデッキである。
そして、その強さゆえに、ハンデスを愛用するデュエリストも少なくない。
僕も以前はハンデスデッキを使っていた。
しかし、である。
ハンデスに対抗するデッキはないのであろうか。
今回はハンデスに対抗できるデッキを考察することで、僕が理想とする最強デッキへと一歩近づきたい。
まず、単純に考えればエレクトリック・スネーク等であるが、これらはハンデス以外のデッキと対戦したとき、無意味なカードになってしまう。
今回考えるのは、ハンデスはもちろん、その他のデッキに対しても戦えるデッキである。
敵を知れば百戦して危うからず。
とりあえずハンデスデッキの内容、戦法を考えてみよう。
ハンデスカードには以下のものがある。
強引な番兵
押収
いたずら好きな双子悪魔
マジック・ドレイン
光の封殺剣
刻の封印
このうち、よく使われるのは上の四つである。
封殺剣と刻の封印は、まあそれほど恐くない。
恐いのは、先攻を取られて双子悪魔等を連続で使われたときだ。
はっきり言ってやる気を失う。
番兵はコストなしで手札を見られるのが最悪であるし、
押収もここぞというときに使われると痛い。
これらに遺言系モンスターを組み合わせると、まさに凶悪な力を発揮する。
ではハンデスの弱点はなんであろうか。
あまり見当たらないのだが、強いて挙げるならば、
攻撃力が低い。
下手なプレイングをすれば、自分も手札がなくなるという事態に陥りやすい。
といったところであろうか。
しかし、手札破壊の本当の強さは、相手の手札を捨てさせることで、
相手のコンボを封じることにあるのである。
コンボ主体のこのゲームでは、手札がなくなるということは死を意味する。
これは「切らさない」の項にも書いた通りである。
ということはつまり、手札を増やすようなカードを入れてやればいいということになる。
逆に言えば、手札さえ増やせば前述したような弱点を持つハンデスデッキは怖るるに足らない。
攻撃力の低さと自分で削ったLPの低さを存分に突いてやろう。
手札を増やし、尚且つハンデスデッキ以外にも対抗できるカード…。
サイバーポッドとメタモルポットがその筆頭に挙げられる。
ハンデス側から見ればこれらのカードには要注意ということになる。
しかし最近のリバースモンスターは反転するのが難しい状況にある。
スピアドラゴンなどという天敵のようなカードも登場した。
なので、サイポとメタポの他にもカードが必要である。
それはズバリ!
1枚である程度の効果をあげるカードである。
どういうことかというと、例えばスケープ・ゴート。
例え手札を切らされても、このカードがあればショッカーの攻撃にもしばらくは耐えられる。
また、光の護封剣。理由はスケープと同じである。
除去されやすいのが欠点だが、少なくとも起死回生のカードをドローするまでのつなぎにはなるだろう。
また、遺言系モンスター。
ウィッチ、クリッターは言うまでもないが、キラートマト、巨大ネズミ、
またはジャイアントウィルスや素早いモモンガも場をしばらくもたせるのに役立つ。
これらを投入し、キラースネークを必ず投入することである。
相手が押収を使ったとき、こちらの手札がキラースネークだけだったりしたら笑いが止まらない。
このように、1枚でもある程度防御できるようなカードが対ハンデスでは必要である。
ビッグ・シールド・ガードナーのような、場に長持ちするモンスターもいいかもしれない。
意外と面白いのが精霊の鏡。たいていは除去されるが、相手の壷、施しはもちろん、
ハンデス相手なら双子、番兵、押収など、ぐっと使用頻度は増える。
これは除去されやすい分強力で、1回決まればそのデュエルはほぼもらったといっても過言ではないほどの効果がある。
しかし、何度も言うようだが強いデュエリストほど除去してから魔法を使ってくるので、それほど期待はできない。
入れても1枚ぐらいが無難である。
逆に双子を連続で喰らって、手札がサイクロンだけ、などということになったら泣くに泣けない。
こうなるとハンデスの思う壺である。
さらに、対ハンデスのプレイングのコツであるが、
一言で言うと、「速攻」である。
相手が手札破壊魔法を使う前にとにかくデッキを回転させ、
ハンデスの弱点である攻撃、防御面でのもろさを突くのである。
できれば勅命は何ターンか維持するぐらいのつもりで望んだほうが良い。
そうすればサイバーポッドも安全に反転できるし、相手がサイポ効果によって手に入れたハンデス魔法も封じることができる。
それでも、スタンダードの攻撃力があれば、
普通の殴り合いでハンデスに負けることはほとんどないのである。
これらの意見を参考に、みなさんも自分なりに対ハンデス用のデッキを組んでみて欲しい。
ハンデスを使う方も、これらを逆に考えれば、何をデッキに優先して入れるべきかが見えてくると思う。
いたずら好きに制限でもかからない限り(11/6現在)、まだまだハンデスは健在なのであるのだから。