各種デッキ勢力図最新版(2002.9.4)

 

OCG初期の頃はスタンダードしか存在しなかったデッキジャンルも、シリーズが増えるにつれてどんどんとその勢力を伸ばしてきた。もはやスタンダードが最強といえる時代は終わり、他のデッキにはサイドデッキで対抗しなければならない時代が訪れてきている。

 

そこで今回は、現在存在すると思われるデッキを簡単に取り上げ、どのような勢力関係にあるのかを検証してみたい。なお、各デッキの内容等は、デッキ紹介も併せて参考にしてほしい。

 

各パラメータの説明

攻撃力=そのデッキが持つ総合的な攻撃力を示す。5段階評価。

守備力=そのデッキが持つ総合的な守備力を示す。

安定性=この数値が高いほど手札に左右されず戦える。

スピード=モンスターを場に展開するスピード、またはデッキが回るスピードを示す。

長所=そのデッキの長所。

短所=そのデッキの弱点。

キーカード=そのデッキを扱う上で、もっとも重要となるコンセプトカード。

相性=どのデッキに強く、どのデッキに弱いかを示す。

チューンナップ=基本形となるデッキの形を別の形に改造する例を示す。

解説=メサイア的デッキ解説。

 

 

 

 

スタンダードデッキ

攻撃力 ★★★★☆
守備力 ★★☆☆☆
安定性 ★★★★★
スピード ★★★☆☆
長所 全デッキの中でもっとも安定性が高く、どんなデッキとでもある程度の勝負が出来る。
短所 あらゆるデッキの基本形であり、使用人数が多いため標的になりやすい。
弱点である守備力の脆さを突かれると、何も出来ずに負けることも多い。
キーカード 黒き森のウィッチ/クリッター/王宮の勅命
相性 全デッキと互角に戦えるため特に相性はなし。強いてあげるなら墓守とアンデッドに弱い。
チューンナップ 強引な番兵、押収、いたずら好きな双子悪魔等を投入=スタンハンデス
悪夢の蜃気楼、非常食等を投入=ターボスタン
解説 特に劣った点がなく、攻守において安定しているのが特徴。
それだけにコンボ力が弱く、一度攻め込まれるとズルズル負けることも多い。
また、研究はされ尽くされているデッキなので、手を読まれやすい。そのためにサイドデッキが重要となる。

 

ハンドデストロイデッキ

攻撃力 ★★★☆☆
守備力 ★★☆☆☆
安定性 ★★★☆☆
スピード ★★★☆☆
長所 序盤に手札を削れると、そのままロックがかかることが多い。
短所 手札を補充されると極端に弱い。
キーカード 強引な番兵/押収/八汰烏
相性 コンボを前提としたデッキ全般に強く、デッキ破壊に弱い。
チューンナップ 悪夢の蜃気楼、非常食等を投入=ターボハンデス
解説 強引な番兵、押収、いたずら好きな双子悪魔の投入を大前提とした手札破壊デッキ。
八汰烏や首領・ザルーグ、追い剥ぎゴブリンなどが決まるかがポイント。
特殊能力を重視したモンスターチョイスの結果、攻撃力、守備力が削られているため、積極的に烏ロックを狙いにいくのが吉。

 

デッキ破壊デッキ

攻撃力 ★☆☆☆☆
守備力 ★★★★★
安定性 ★★☆☆☆
スピード ★★☆☆☆
長所 手札破壊系カードに強く、相手の守備カード数枚を無力化する。
短所 攻撃力が皆無であるため、コンセプトを見抜かれてしまうと押し切られることが多い。
キーカード ニードルワーム/メタモルポット/手札抹殺
相性 ハンドデストロイに強く、戦士デッキに弱い。
チューンナップ 魂の解放等を投入=除外デッキ破壊
解説 徹底的に守備を固めて相手のデッキを破壊していく。
もっとも簡単に対抗されてしまうデッキなので、コンセプトは見破れないようにすることが大事。
一度守備罠でロックがかかれば相当な強さを発揮するため、どうやってロック状態にするかがポイント。

 

墓守デッキ

攻撃力 ★★★☆☆
守備力 ★★★★☆
安定性 ★★★☆☆
スピード ★★★★☆
長所 スタンダードに対抗できる珍しいタイプのデッキ。
短所 ネクロバレーが来ない、またはデッキがうまく回らないと簡単に倒されることも。
キーカード 墓守の偵察者/ネクロバレー/降霊の儀式
相性 スタンダードに強い。
チューンナップ 特になし。
解説 実はスタンダード並にバランスの取れた構成のデッキ。
偵察者からのモンスター展開。ネクロバレーを守りきれるか、がカギとなる。
ただしネクロバレーがなくともそこそこ戦えるため、それに捕らわれる必要はない。
逆に、偵察者に抹殺の使徒を喰らうとそれだけで終わってしまうこともあるので、気を抜かないようにしたい。

 

戦士デッキ

攻撃力 ★★★★★
守備力 ★★☆☆☆
安定性 ★★☆☆☆
スピード ★★★★☆
長所 最高の展開力と攻撃力を誇る。
短所 手札消耗率がもっとも高い。
キーカード 切り込み隊長/ならず者傭兵部隊/増援
相性 相手が勝手に手札補充してくれるデッキ破壊デッキに強い。
チューンナップ 強引な番兵、押収、いたずら好きな双子悪魔等を投入=戦士ハンデス
悪夢の蜃気楼、非常食などを投入=ターボ戦士
解説 全てのデッキの中で最高の攻撃力を持つ。その攻撃力を支えているのは、切り込み隊長からの強力な展開力である。
増援により様々な戦士モンスターをサーチできる安定感もバカにできない。
ただし、切り込み隊長からの攻撃は手札を一気に消耗する。蜃気楼チューンでターボ化すればそれなりに補えるが、事故率も上がる。
この手札消耗をどう補っていくかが戦士デッキで戦う上でのポイントだろう。

 

アンデットデッキ

攻撃力 ★★★☆☆
守備力 ★★★★☆
安定性 ★★★★☆
スピード ★★★★☆
長所 スタンダードに次ぐ安定感を持ち、展開力も高い。
短所 攻撃力が低い。
キーカード ヴァンパイア・ロード/ピラミッドタートル/生者の書
相性 スタンダードと罠デッキに強い。
チューンナップ 特になし。
解説 スタンダードに次ぐ安定性を持ち、ヴァンパイアロードの生存率が守備力をも高めている。
また、ピラミッドタートルからの展開力もかなりの魅力である。
ただし、ヴァンパイアロードが最高攻撃力になってしまうと全体的な攻撃力が不足しがちで、戦闘で押し切られるケースも多い。

 

光デッキ

攻撃力 ★★☆☆☆
守備力 ★★☆☆☆
安定性 ★★★☆☆
スピード ★★★☆☆
長所 スタンダードの主軸である闇モンスターと戦いやすい。
短所 全体的に攻撃力不足が目立ち、フィールド魔法に頼らざるを得ない。
キーカード シャインエンジェル/天空騎士パーシアス/神聖なる魂
相性 闇属性主軸のデッキに強い。
チューンナップ 強引な番兵、押収、いたずら好きな双子悪魔等を投入=光ハンデス
解説 天空騎士パーシアスのドローと、シャインエンジェル、神聖なる魂を中心とした展開力が魅力の光デッキ。
しかしその真価は、闇モンスターが大量に投入されたスタンダードデッキを相手にした時に発揮される。
フィールド魔法とスーパースターで攻撃力を補えば、どんなデッキとでも互角以上に戦えるだろう。
白い泥棒などをメインに据えたハンデスチューンも注目である。

 

水デッキ

攻撃力 ★★☆☆☆
守備力 ★★★☆☆
安定性 ★★★☆☆
スピード ★★★☆☆
長所 特殊能力に優れたモンスターが多く、相手の意表をついた戦略を取れる。
短所 攻撃力不足が目立つ。
キーカード グリズリーマザー/水の精霊アクエリア/プリンセス人魚
相性 炎デッキに強いが、使用者が少ないため特に意味はない。
チューンナップ 特になし。
解説 ステータスは比較的低くまとまった感はあるが、モンスターの特殊能力に優れる。
表示形式やLPなど、通常では手の届かない部分をコントロールできるのが特徴的。
ただし、攻撃力1900モンスターがいないなど、力勝負になると脆さを露呈してしまう。
優れたモンスターの能力をどう生かすかがポイントだろう。

 

ビッグバンガールデッキ

攻撃力 ★☆☆☆☆
守備力 ★★★★★
安定性 ★★☆☆☆
スピード ★☆☆☆☆
長所 勅命をもっとも手軽に維持できる。
短所 ロックがかかるまでのキーカードが多い。
キーカード ビッグバンガール/堕天使マリー/グラビティバインド
相性 ショッカーが入っていないデッキとなら互角以上に戦える。
チューンナップ 特になし。
解説 デッキ破壊デッキと似たステータスを持つが、攻撃方法はまるで違う。
一度ロックがかかるとじわじわと真綿を締め付けるようないやらしさを発揮するが、キーカードの多さから、序盤に押し切られることも多い。
デッキ破壊と並んでもっともコンセプトを見破られやすいデッキであるため、攻撃をどうかわしながらロック状態に持っていくかが腕の見せ所となる。

 

エクゾデッキ

攻撃力 ★☆☆☆☆
守備力 ★☆☆☆☆
安定性 ★☆☆☆☆
スピード ★★★★★
長所 決まれば1ターンで勝てる。
短所 手札が事故を起こすと何もせずに負けてしまうケースが多い。
キーカード エクゾディアセット/苦渋の選択/生還の宝札
相性 決まればデッキ関係なく勝てる。
チューンナップ 特になし。
解説 新制限後のエクゾディア1キルデッキは死滅したと思われているが、実はそうではない。
レシピとデュエリストの腕次第ではまだまだ1キルも可能だ。
ただ、以前と比べると難しくなったのは確かなので、レシピの段階から既に勝率は決まっていると言ってもいい。
他のデッキに比べると1キルは「裏技」に近く、先手必勝のデッキである。

 

デビルフランケンデッキ

攻撃力 ★★★★★
守備力 ★★☆☆☆
安定性 ★☆☆☆☆
スピード ★★★★★
長所 決まれば瞬殺。
短所 キーカードが多く、LPが5000を割ると負けが決定する。
キーカード デビルフランケン/青眼の究極竜/巨大化
相性 スタンダード程度の守備力であれば、コンボさえ決まれば瞬殺出来る。
チューンナップ 悪夢の蜃気楼、非常食等を投入=ターボデビフラ
解説 巨大化の制限が解除されたことにより一気にコンボが狙いやすくなった。
耐えて、相手がガードを解いたところへ必殺の一撃を決めることだけを狙おう。
ステータス的には、一撃の威力、安定性のなさ、と戦士デッキと似た能力であるが、戦略はまるで逆である。
また、手の内を読まれると決めにくくなるため、注意してプレイしたいところである。

 

死のデッキ破壊デッキ

攻撃力 ★★★☆☆
守備力 ★★☆☆☆
安定性 ★★★☆☆
スピード ★★★☆☆
長所 相手の手札が見えるため、戦略を読みやすい。
短所 1500以上のモンスターが存在しないデッキには無意味となる。
キーカード ジャイアントウィルス/クリッター/死のデッキ破壊ウイルス
相性 攻撃力の高いデッキに強い。
チューンナップ 特になし。
解説 死のデッキ破壊と銘打っているが、実体は手札破壊。
オススメの媒体はジャイアントウィルス、クリッター、魂を削る死霊などである。
高い攻撃力を持つデッキには死デッキを発動させただけで勝つことも出来るが、属性デッキのようにそれほどの攻撃力を持っていないデッキにはたいした効果は得られない。
またデッキ破壊にもさしたる効果は得られないだろう。ここは1〜2枚落とせればラッキーぐらいの気持ちで臨み、手札を見る効果のほうをメインに考えよう。

 

 

いかがだったろうか。現在デュエルシーンの中軸にあると思われるデッキを集めてみた。

いずれも、スタンダードの地位を脅かす強力なデッキ陣である。これらのデッキを元に、さらに自分の手で改良を加えていってもらいたい。

なお、コメント等は全てメサイアの独断と偏見に基づいていることを付け加えておく。

 

 

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