メサイアのプレイング指南
デッキはできた、でも勝てない。
デッキは同じなのに、初心者と上級者の強さの違いの秘密は何?
そんな初心者の悩みは、意外とどのHPでも語られることはありません。
初心者と上級者の違いは、一言でいうとプレイングなのです。
同じような引きなら、プレイングのうまいほうが勝つのは当然です。
では、どのようなプレイングが、勝利を手にするために必要なのでしょう。
僭越ながら、不肖メサイアが普段心がけているプレイングを簡単ではありますが、解説したいと思います。
なお、メサイアは別に強いデュエリストではないので、ここに書いてあることは上級者には通用しないかもしれません。
しかし、OCGを始めたばかりという方には、多少参考になる部分もあるかと思います。
では、少しずつですが解説していきましょう。
1・圧縮の意味
デッキは常に40枚以上であること、これがこのゲームのルールです。そして、できることなら最低枚数の40枚に近いほうが強い、とされています。
これには、明確な理由があります。
OCGでは、強力なカードは制限、準制限というように枚数が限定されており、なかなか引けないようになっています。逆にいえば、それらを早くドローしたほうが、勝つ確率が増えるわけです。
そのためには、なるべくデッキ枚数を少なくしたほうが、早く引ける確率が上がるのは当然です。
さらに、ドロー系カードが強いとされるのも同様の理由です。
強欲な壺、天使の施しは、カード1枚で1枚以上のアドバンテージを生み出します。これが、これらが必須とされる所以です。
強欲な瓶も確かに圧縮になるのですが、これは罠なので若干発動が遅く、さらにカード1枚との交換なので壺や施しほどにはアドバンテージを生み出せません。それでも最初に引けばそれなりなのですが、後半引いてしまってはあまり使えないカードになってしまいます。
これが、瓶がスタンダード等で敬遠されている理由なのでしょう。
デッキ破壊のような回転力のものすごいデッキでは40枚だと自爆してしまう可能性がありますが、通常のデッキでは40枚にしたほうが、間違いなく勝つ確率が上がります。
明確なコンセプトを持っているデッキではなおさらです(ハンデスやエクゾなど)。
2・場を支配せよ
フィールドを自分の思いのままに動かせたら…勝利を手にしたと言っても過言ではないでしょう。
しかし、相手が伏せたカードや裏守備のモンスターなどは当然ながらわかりません。
裏になっているカードがあるとなにかと不安になりがちですが、こればっかりは考えてもわかりません。
ここで、自分の手札と相談しましょう。
手札に和睦の使者やクリボーがあるなら、少々の無茶は大丈夫です。
伏せをおそれず攻撃を仕掛けてもいいでしょう。
しかし、もちろん様子を見る意味で、こちらも裏守備を出すというのも手ではあります。
その後、相手が裏守備を反転するなら正体がわかりますし、何もしないなら、その裏守備はガードナーやキラスネなど、攻撃には参加しにくいモンスターであると予想できるからです。
ただ、その1ターンが命取りになる場合があるので、そこは残りのLPや手札と相談して慎重に決めるといいでしょう。
もうひとつ例を挙げましょう。
自分の場にウィッチがいて、今からサイコショッカーを生け贄召喚します。この時、あなたならウィッチ効果で何をサーチしますか?
ヴォルスやゴブリン突撃部隊といった強力なモンスターをサーチするのもいいのですが、例えば、ならず者傭兵部隊やクリボーをサーチするのも非常に有効です。
なぜなら、サイコショッカーを何とかしようと、相手は次のターン裏守備を出してくる場合が多いですし、また手札にある心変わりや強奪を使ってくるかもしれません。
つまり、サイコショッカーのような大型モンスターを出す時は、その後のフォローを考えないと危険ということです。
デュエルを優位に進めているならならず者、LPが心配な時はクリボーと、戦況と手札に応じてサーチするのがいいでしょう。これは何もサイコショッカーを召喚するときだけではありません。
サーチで何を持ってくるかというのは、非常に経験とデュエリストの腕が問われるところですので、先の先を見据えて慎重にサーチするといいでしょう。
3・心理を読め
実はこれが一番重要なのですが、いわゆる駆け引きというやつです。
1回のデュエルの中では、様々な駆け引きがあります。
この心理攻撃に耐え、相手の心理を読めば、常に相手の一歩先を行くことができるのです。
では、実際のデュエルを想定して解説しましょう。
こちらの先攻で、1ターン目に何をするか、これは結構悩むところですが…手札と相談して決めましょう。
例えば、手札が、黒き森のウィッチ、ブラッド・ヴォルス、サイクロン、抹殺の使徒、ブラック・ホール、ミラーフォース、だったとします。
何通りか考えられるのですが、ここで注目するのは抹殺の使徒です。
使徒は裏守備にしか使えませんが、逆に裏守備にヒットすれば相手にかなりの大打撃を与えることができる魔法です。ここは、是が非でも使徒を決めたいところです。
そして、そのためには相手が裏守備を出すような心理状態を作ってやればいいのです。
ここでは、ウィッチ裏守備、サイクロン伏せエンド。
もしくはヴォルス攻撃表示、サイクロン伏せエンドをオススメします。
なぜ、サイクロンなのか。
これは、相手の手札にもし除去魔法があればそれを無駄打ちさせて、ミラーフォースを決めやすくするという理由もありますが、それ以上に、エンドフェイズサイクロンを狙うためなのです。
相手の気持ちになって考えてみましょう。
例えばウィッチを裏守備だけで出すと、伏せがないため相手は罠を恐れることがありません。
そうなると、「とりあえず裏守備に攻撃してみようか」という意識が生まれることになります。
そうなると使徒を決めることは不可能です。
しかし、ここで伏せが1枚あると、相手の手札に除去魔法がない限り、相手の中では伏せをおそれる心理が働きます。
また、正体不明の裏守備も警戒してしまうでしょう。
つまり、結果として、「様子見をしよう」という意識が働き、相手も裏守備、さらには伏せてエンドする確率が上がるわけなのです。
無論、こちらの伏せはサイクロンなので、エンドフェイズで発動すれば確実に相手の伏せを破壊でき、安心して使徒が使えます。
ヴォルスを攻撃表示にするのも同様で、ヴォルスを倒せるのがゴブリン突撃部隊ぐらいしかいないため、相手は裏守備を召喚する可能性が高いわけです。
この場合のサイクロンは、エンドフェイズサイクロンを狙えるのはもちろん、強奪なども破壊できるので非常に有効です。
しかも、その裏守備はキラートマトやモモンガ、あるいはサイバーポッドなど、やっかいなモンスターである可能性も多いに考えられます。
次のターン、使徒の効果を最大限に発揮できることができるでしょう。
ここで気をつけたいのが、何も使徒を決めるためにデュエルをするわけではないということです。
それは当然です。
しかし、このようにある程度目先の目的を持ってデュエルを進めていくということが、最終的な勝利につながることになるのです。
ちなみに、あえてサーチしたいモンスターがあるとき、ウィッチを攻撃表示で何も伏せずにポツンと出しておくと、伏せを出しておいたときと比べて攻撃される可能性がグッと上がります。
伏せがないと攻撃しやすいという心理を利用するわけです。
これを逆に利用すれば、相手のリリーなどの攻撃を誘っておいてクリボーを使うということも可能になります。
4・知っておきたいテクニック
ここでは、デュエルにおいて知っておきたいテクニックを幾つか紹介します。
エンドフェイズサイクロン…あらかじめサイクロンを伏せておいて、相手が何か伏せたら相手のエンドフェイズでサイクロンを発動する。罠や速攻魔法などは一度伏せると相手ターンになるまで使えないため、勅命であろうと簡単に破壊することができる。
手札チェーン…速攻魔法は、自分のターンであれば手札からチェーンすることが可能。この特性を生かし、相手の勅命発動に対して手札からサイクロンを発動し、勅命を破壊するというテクニックは、最もポピュラーなサイクロンの使い方のひとつして有名。
また、永続系罠はその効果自体を封じる事ができるため、相手のリビングデッドにチェーンしてサイクロンを使えば、リビングの発動を封じることができる。
ドローフェイズ発動…罠や速攻魔法を伏せておき、相手のドローフェイズに発動する。相手の手札にサイコショッカーがいるときなどは、生け贄召喚にチェーンが不可なため、ドローフェイズで罠を発動するというのは意外と重要。和睦の使者などが有効。
5・まとめ
デュエルは、デッキによってプレイが180°変わってきます。
スタンダードなら、効率よくLPを減らすことが大事ですし、ハンデスなら早めに相手の手札をなくして押し切りたいところです。
デッキ破壊なら相手の勅命やファイバーポッドをさっさと落としたいですし、デビフラデッキならチャンスを待って一気に決めたいところです。
しかし、どのデッキにも共通するのは、手札が多いほど有利に闘えるという点です。
そのためにも、手札を一気に使ってしまうということはなるべく避け、少ない手札で効率よく場を支配していくということが必要になってくるわけです。
手札を一気に使ってしまうときは、確実に相手を倒せるときだけにしましょう。
上級者の方には物足りなかったと思いますが、メサイアが思うプレイング理論を少しだけ載せてみました。
もちろんこれはメサイアの勝手な理屈ですので、「それは違うぞ!」という部分が多々あるかと思います。
しかしそれはどうかご勘弁願いたい。
ここに書いたことは、あらゆるデュエルのほんの一側面に過ぎないのですから…。